本日10月11日は前回のエントリで触れた『空の青さを知る人よ』の公開日なので、それを観に行って感想を書くつもりだったのですが、、1週間に公開された『ジョーカー』が評判いいらしくてそっちを観に行っちゃいました。。
なのでサックリと感想を書いてこうと思います。。
タイトルの通り、バットマンシリーズの悪役ジョーカーが主役の映画です。
『スターウォーズ』の新三部作は主役のアナキンがダークサイドに堕ちてダースベイダーになるお話でしたが、『ジョーカー』はアーサーというゴッサムシティの爪弾き者がいかにしてジョーカーという「気狂いピエロ」に至ったかが語られた映画でした。
しかしジョーカーはティムバートン版の『バットマン』と『ダークナイト』を経てシリーズを追うごとに痩せていってますな。
(作中にアーサーが痩せすぎというセリフと、それを強調した描写が多い)
バットマンのムキムキマッチョ具合は昔からあんま変わらんけど。
実写1作目の1989年版の『バットマン』に繋がる前日譚でもあるのですが、こちらに出てくるジョーカーと、本作に出てくるジョーカーは別人です。
私も途中まで勘違いしていたのですが、詳しくは映画を観てください……
最近の、興行的にイケイケであるマーベルの『アベンジャーズ』シリーズや、DCの『ジャスティスリーグ』みたいな、ヒーロー大集結の大物俳優総出演の巨額予算のデーハーなVFXとSFXおてんこ盛り盛りのお祭り映画で、アメリカがヤバい、地球がヤバい、宇宙がヤバい…………な映画ではなくて、
2時間、延々とジョーカーにのみカメラを当て続けた、役者芝居と演出にのみ頼るという作りの映画でした。
今は空前のアメコミ映画バブルなのに、この逆張りをした事はそれはそれで英断なのかな。
でもめっちゃ面白かったし、賞もめっちゃ獲ってるみたいです。
『ジョーカー』はバットマンシリーズのスピンオフ的な立ち位置ですが、昨年2018年にはマーベルのスパイダーマンシリーズの傍流作品である『スパイダーマン: スパイダーバース』が公開されました。
こちらは『ジョーカー』とは対称的にストーリーがとにかく爽快で明るく(ヒーローものなのでもちろん勧善懲悪はありますよ)、そして映像がとにかくカラフルで鮮やか。
去年の『スパイダーバース』と今年の『ジョーカー』は、作品のテイストが180°真逆で正に対極の作品で、それだけアメコミ映画の幅の広さと懐ろの深さを示している事例なのではないかと。
「アメコミ映画ってどれも一緒」ってイメージを持っている人は損していますよ。
……しかし『ジョーカー』を見た後だと「勧善懲悪」とか簡単には口に出しづらくはなります……
『ジョーカー』は障害者や貧困層と言った目を背けがちなテーマを真っ向から取り上げた映画ですから……
だからと言って犯罪が許される事ではありませんが。
バットマンを含むDCコミックスシリーズは、マーベルコミックシリーズに比べるとやや水を開けられていますが、比較対象のマーベルがスゴ過ぎるというか、例えるなら今のマーベルコミックは黄金期のジャンプみたいなもんですしね。。